RUNNERS HIGH -福祉のミカタ-

デンマーク Q&A

デンマークから帰国して1週間が経ちました。

今でも振り返ると本当に充実した旅だったと思っています。

それは事前に皆さんから質問を預かることができたことが、

とてもより有意義にしてくれました。

 

今回は、皆さんから預かった質問に対して、中尾なりに返答します。

※幾つか、日欧文化交流学院長の銭本さんの資料を参考にしております。

しかし、今の『地点』の回答です。

なぜなら常に変化しているからです。

きっと来年行くときっとまた変化しているでしょう。

大切なのはなぜ、そこに至ったのかということ。

過程でしかないのです。

また追々、デンマークの根本にある考え方に迫るレポートをお届けできればと思っています。

質問の内容は、ほぼそのまま載せています。

また調査が終了していないところもあります。

そこは正直に次回お答えします、いう形で記載します。ご了承ください。

前置きが長くなりましたが、Q&Aスタートです。写真と共にお楽しみいただけると幸いです。

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Q&Aスタート

 

Q1,中尾さん お疲れ様です^^

僕が知りたいという内容を書かせていただきます。

デンマークは幸福度ランキング1位と言われています。

あるセミナーで聞いた話では、日本は先進国7カ国で最下位。

そして、その理由としてワークライフバランスが欠如していることが一つ挙げられます。

そのためには、短時間で稼ぐこと、人生の戦略を立てることが大切と学びました。

デンマークでのワークライフバランスはどのようになっているのかを知りたいです。

そして生産性も高いことから効率よく生産を生み出すために、

どのような工夫がなされているのかを知りたいです。

長々となりましたがいかがでしょうか?よろしくお願いいたします!

 

 

A1、まず、デンマークでは残業は、ほとんどありません。

仕事が終わると、外で食事するよりも帰宅して家族と過ごすことを大切にしています。

公務員が全職業人口に占める割合が36.8%を占めています。

一日は朝の8:00に出勤して、夕方の16:00には帰宅するという人がほとんどであるそうです。

日本と仕事よりも効率がよい理由として感じたのは、個人に決定権が任されていることです。

外部と関わる仕事であれば、報告書などの書類を作成するそうですが、

組織の内部で完結する内容に関しては、独自で判断して仕事を進めていくそうです。

IQは低いものの、問題を発見し、解決できる力を持っている人が多くいます。

自分の選択に対して責任を負うことができます。

そのような生産性の高い人材が輩出される理由として、

国の教育の考え方が大きく関わっていると感じました。

教育に関しては、また後々書いていきますね。

ちなみにデンマークの有名な企業は、

・海運会社「A.Pモラー・マークス」

・インスリン「ノボノルディスク」

・豚肉「ダニッシュ・クラウン」

・風力発電「ヴェスタス」

・おもちゃ「レゴ」などがありますよ。

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Q2,私もついていきたいぐらい興味あります!(^o^)

大学の授業と被るかもしれませんが、

施設の部屋の間取りや色使い、職員と利用者さんが着ている洋服、職員の利用者さんに対する態度、

など、当たり前に目に入るところぐらいしか思いつきませんが…

職員がジャージ制服ではなく、私服であったり、利用者さんも地味な色見の洋服ではなかったり、

部屋の壁の色?も明るい?派手な?色であったり…

日本とは雰囲気が違ったりするのかなと思いました(^_-)

 

 

A2,前回の記事でも、少し載せました内容と重複する部分もありますが紹介していきます。

施設の部屋や間取りは、個人に合わせて部屋を好きなようにカスタマイズできるようになっています。

動作がしやすいように、トイレや器具はユニバーサルデザインで考えられていました。

色づかいは、カラフルで絵がたくさんある場所もあれば、シンプルで光がまんべんなく行き届いている場所もありました。

ちなみに下の絵は、利用者さんの描いた絵です。

利用者さんとセンター職員さんが話し合って決めていくことが多くあります。

利用者さんは、とてもイキイキしているように見えました。

職員さんは、利用者さん一人ひとりに敬意を払って信頼関係を築くことを心がけているそうです。

ここは、日本も現場で心掛けているところだ思いますが、空間デザインが心に与えるものが結構あるのではないでしょうか?

 

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Q3,デンマーク国内における福祉の施策が、

デンマーク人、外国人居住者、移民、個人の納税額、宗教によって内容の差が見られるかどうか。

 

A3,少なからず、内容の差はあると思います。

まずデンマークは移民・難民の外人を10.1%受け入れしています。

具体的な人数で言うと10万6000人です。(2007年地点)

犯罪率は一般よりも高く、言語や宗教の関係から仕事が見つからないという点が問題にあっているようです。

前政権ではデンマークは、難民は拒む傾向がありました。

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Q4,どこにも完璧な国など無いと思います。

デンマークは、福祉や教育の面で、非常に惹かれる国ですが、必ず陰の部分もあると思いますので、そういったところを見て来て欲しいかな?

例えば、

①税金が高すぎて、若者が労働意欲を無くしている

②幸福度世界一だが、多くの人が高望みせず、程々で満足している

などなど、完全にイメージで言ってますが^^;

あと、行政機関も見て来られるのなら、市民から見た公務員の立ち位置(日本のようにシビアなのか)なども見て来ていただけるとありがたいです。

 

 

A4,完璧な国はないようです。

やはり幸福度世界一といっても、デンマークも問題は抱えていました。

そして、人それぞれ問題を私たちと同じように抱えています。

上記の①に関しては、若者だからといって年齢で給与は決まらないそうです。

実力があれば、給与は関係ありません。

しかし、スポイルされる若者は多くいるそうです。(モチベーションが下がり、ヤル気のない状態)

30歳以下の生活保護受給者が4万5000人(2010年)います。

2008年から1.5倍と増えています。

原因はやはり、税金の問題です。不景気の関係で全体的に給与が落ちました。

そこで、子どもが2人以上になると育てることが難しくなるそうです。

 

また②の質問に関してです。

多くの人に高望みせず現状の生活にとても満足しているという点は当たっていると思います。

しかし、現状維持しているわけではなく、制度やルールを時代の変化に応じて、話し合って決めていく姿勢があります。

つまり、捉え方はとても柔軟のように感じました。

また利他の心を持っている人が多く、他人に依存しすぎないところも幸福につながっているかもしれません。

国の課題に関しては、次の質問のところでお答えします。

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Q5,質問が大きく4つあります。

生活習慣 個人の生活習慣についてサンプルが知りたいです。

朝何時に起きて、どんな仕事をして、夜は何時に寝るのかまで。 20代、40代、60代 3サンプルくらいあると嬉しいです☆

生活環境レベル(水準) 生活環境については判断が難しいと思いますが、

一番手っ取り早いのが携帯の種類、テレビの種類 街角で走っている車など1分間に高級車が○○台横切ったレベルでもいいですw

社会インフラ 交通、水道、電気、通信環境をしりたいです。

先進国なので不安定さはないとは思いますが念の為。 どこまで整備されているのかが知りたいですね。

国政、政治課題 国として現在抱えている課題は様々です。

今デンマークの人が課題だと思っていることを知りたいです。

介護事業所に関しては…見てきたものをそのまま教えてください。

 

 

A5,生活習慣、仕事に関しては、上記にあったように公務員が多いようです。

あとは農業国なので、農家が多いです。

若手の農家のなり手も多く、農業の技術はもちろんのことITを駆使してビジネスとしても成り立つような考えが進んでいます。

20代、40代、60代のサンプルは取れていません。

起きる時間や寝る時間は、仕事が早く始まり、16時には終わりるだけでなく、

直帰する人が90%近くという点から早寝早起きというイメージはありました。

生活水準は質素な生活をしている人が多いようです。

デンマークの乗り物編を後日ブログにアップする予定ですが、通る車は高級車が多かったです。

税金が高いため車に乗る人と、乗らない人がはっきり分かれているようです。

インフラは、水道は飲めます。車も車道と自転車道があり、きちんと区画されていました。

通信環境は、バスや電車、民家にもWifi環境が整っていました。

最後に課題ですが、

難民の受け入れ問題(上記参照)

アルコール・薬物依存問題(14万人がアルコール依存症。そのうちの12万2千人が、アルコール問題を抱えた家庭で育つ)

離婚問題(2009年2.71件 日本は1.99  背景には女性の社会進出しやすい環境が整っている)

肥満(BMI調査 肥満となされる25以上 25~44歳以上男性50%強、女性35%)

病院待ちの列 病院は2010年平均59日の待ちです。

また病院が無料化されたために質の低下を現地の人は気になっているようです。

介護に関しては直接話しましょう!!

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Q6,デンマークでの「障害」「障がい」って言葉がどういう意味なのか、どういうイメージで使われてるのか気になります!!

 

 

A6、デンマークでも同じような意味で使用されていました。

福祉関係であれば、ご存知の方も多いと思いますが、デンマークはノーマライゼーションを提唱した国です。

※ノーマライゼーションは「社会で日々を過ごす一人の人間として、障害者の生活状態が、障害のない人の生活状態と同じであることは、障害者の権利である。障害者は、可能な限り同じ条件のもとに置かれるべきであり、そのような状況を実現するための生活条件の改善が必要である」という定義。

また知的障がい者の施設の視察の報告で詳しく書きますが、今はノーマライゼーションという言葉はほとんど使われていません。

それはノーマライゼーションが近年では浸透しているからです。

衝撃でした。

障がいは普通とは違うという認識を持ってはいますが、それも個性であり、互いに認める文化があります。

ちなみに、日本では高齢者を障がい者と認識している人もいますが、デンマークでは高齢者は障がい者と認識していません。

高齢者は次のステージに成長した人として、捉えています。

また次回のアップをお待ちください。

 

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Q7,私は,障害を負ってから考えるのでは遅い、というよりも,障害を負っても平気だと思える社会文化が醸成されることが鍵かな、と思っています。

「普段」や「日常」が、障害を負った後も続くという確信に似たものがデンマークにはあるような気がするのですが、いかがでしょうか?

とはいえ私は北欧に行ったこともなく行く予定もありませんが、中尾さんのレポートを楽しみにしています.

皆さんの気づきや声が集まるには、「場の共有」も必要かなと思うのですが,

中尾さんの視点からみた風景や景色を沢山共有してくだされば,それらを見た方々からの声も多く集まるように思います.

是非沢山景色を見せてください。

 

 

A7、デンマークでは、障がいを持つ前から当事者意識もありました。

また、障がいを負っても平気だと思える社会文化や仕組みがありました。

今、書いてしまいたいところですが、こちらも知的障がい者施設の視察報告でまとめてアップ致します。

またデンマークでは考える場面も沢山ありましたが、感じる部分が多かったです。

風景もですが、人への接する姿から本心で言っているかどうかなどです。

悔しいことに、言葉ではまだ言い表せないことも経験もありました。

コツコツ日本で目の前の事に打ち込んだり、考えたりすることにより見えるモノかもしれません。

日本の自然の素晴らしさにも改めて気づけました。

「場の共有」をしていくためにも、伝え方など必要なことはこれまで以上に努めていきたいと思います。

 

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Q8,全くデンマークに関して知識もありませんし、予習もしていないので、完全に興味だけのコメントですが、御無礼を承知でさせて頂きます(^_^;)

①デンマークでは、福祉と医療がどのような関わり方、連携をとっているのか。(人、働き方、ITなど)

②薬剤の位置付けはどうなのか?(治療の第一選択として薬はあるのか)

③デンマークの人達の健康に対しての意識はどうなのか?

 

A8,①デンマークと福祉と医療との連携は密接に関わっていると思います。

税金の再分配を見てみてみると、社会福祉に41%。医療に10%とかなり力を入れている分野になるからです。

前回の高齢者センター視察の投稿にも書きましたが、紙でのやり取りではなくパソコンを使用して、情報の共有を行っています。

 

第一選択肢としては薬剤はないようです。

というのも日本のように簡単にドラックストアで薬を購入することが難しいからです。

また病院も約2か月待ちの状態が続くことからも、病気にならないために意識するようにしているようです。

 

③問題意識は非常に高いです。

しかし、肥満の問題なども数字にしっかりあがっています。※上記参照

日欧交流学院では、なんと『ダイエット』専門の学科があるぐらいです。

食事も野菜はあまり摂取する機会もないので、課題はいろいろあるようです。

 

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Q9,日本では、福祉分野の担い手不足がいよいよもって深刻になっていると思います。

デンマークでは、担い手が不足しているのかどうなのか?

また、充足しているとすれば要因は何なのか?

給与が日本と比べてどうなのか?

国民性で福祉を目指す人が多いのか?社会的地位が高かったりするのか?などなど

担い手をどう確保しているのか非常に興味があります。

 

 

A9、福祉分野の担い手は不足しているようですが、日本ほど深刻ではありません。

その理由として大きく挙げられるのは、女性の労働市場への進出です。

家族支援のための福祉改革が進んだため、1960年代にはデンマークの既婚女性の就労率は30%代でした。

1980年代には90%へと一挙に上昇しています。

施設を色々みて回った方が言っていましたが、女性の経営者も多くいるそうです。

女性が進出しやすい分、離婚率も上がっているそうですが・・・

さらに日本と違って、コミューンという日本では市町村に相当するところが資金の決定権の大部分を担っている点も大きいです。

資金を地域の抱える人口や問題に合わせて柔軟に投入できるので、働きやすい環境が築けているみたいです。

また政策は上手くいなかったみたいですが、移民の人に福祉の担い手として資格を取得するようにしていたそうです。

しかし、政権の動きによって、まだ取り込みの段階のようです。

あとはペタゴーという職業があります。

この職業が非常に鍵となっています。これは一つだけ取り上げて紹介したいと思っています。

 

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いかがだったでしょうか?

気づけば、レポート15枚分ほどの報告となってしまいました・・・

まだまだ、不十分だと思いますので、細かく視察の内容をアップしていきます!

また順次新しい情報もあれば追記アップしますね!

それではまた!!

 

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