RUNNERS HIGH -福祉のミカタ-

敏腕センター長から学ぶ!高齢者センターの在り方

コペンハーゲンを3日間視察して、昨日からオーデンセへ向かった。

オーデンセはデンマークで4番目の都市。

カントリーな街並みが続く素敵な場所。

「みにくいあひるのこ」や「裸の王様」でも知られているアンデルセンの生まれた場所でもある。

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オーデンセの一日目の最初に高齢者センターへ向かった。

高齢者が死ぬまで自分らしくあれる場所

エントランスに入った瞬間、光がセンターの中いっぱいに広がっていた。

壁には絵が幾つも壁に描かれていたり、飾られていたりした。

家具やインテリアなども置かれ、

日本の高齢者施設からは想像できない印象を受けた。

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歌で皆さんに歓迎してもらう。歌は毎日歌うそうだ。

そして、センターの中をセンター長のマウヌスンサンに案内してもらった。

センターの概要は入居者は72名。そのうちの80%が認知症。

ここは中規模のセンターという事だった。

びっくりしたのは、入居費用。

65歳以上であれば無料。

コミューンという自治体の審査に通過しなければならないが、無理なく入居できる。

高齢者施設と高齢者センターでは若干考え方が違う。

施設は部屋の集まり。

センターは家の集まり。家の延長線にある場所だ。

だから職員の職場ではあるけれど、職員のものではない。

家を訪ねる感覚で仕事をしているということだった。アパートのようなイメージ。

壁に描かれている絵や、通路で流れている音楽は入居さんと一緒に決めていく。

ちなみにこの壁の絵は近くのデザイン専門学校の学生が学校の取り組みの一環として描いたそうだ。

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とても明るい気持ちにさせてくれる。

ガラスを多く用いられているので、

光が差し込み開放的な場所のように感じさせてくれる。

ただ、管理を怠っている訳ではない。

エントランスにはスイッチを押さなければ開かないシステムになっている。

右のスイッチを押せば扉が開く。

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認知症の症状により、徘徊して出て行かないようにしている。

また日誌の管理は紙ではなく、全てがPCで管理されている。

病院とも全てPCを使い、データでやり取りをする。

またペンダントもしくは時計に緊急時には呼べるようになっている。

今回は入居者さんの部屋も覗かさせてもらった。

彼女は95歳。朝は自転車を漕ぐなど、

まだまだ元気いっぱいだ。表情がとてもイキイキとしている。

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部屋は薬以外の場所であれば、

自分が好きなようにカスタマイズできる。

家のように好きなものを置いて問題はないのだ。

部屋には絵がいっぱい飾ってあったし、おおきなノッポの古時計もあった。

トイレは規定で、両脇に人が入れる広さが必要ということで広々としている。

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息苦しさが全くない。

個人で部屋の鍵を管理し、

家族は夜遅くでも遊びにくることができる。

他にも、センターの中にはフットマッサージの部屋や美容室などもある。

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キッチンはユニバーサルデザインが取り入れていて、

無理な姿勢を職員さんがしないようにしてある。

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また入居者さんの誕生日は入居者さんがランチを決めていいという相手に喜んでもらう取り組みもある。

あまりにも違うことが多すぎて、カルチャーショックを受けた。

センター長のマウヌスンさんに聞いてみた

一通り案内をしてもらった後に、

休憩室でお菓子を食べながら質疑応答の時間を設けてもらった。

お菓子はナポレオンというお菓子で、

中身は杏仁豆腐のような味がした。

珈琲が進む。

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ここで、全部は多くて紹介できませんが、質問の一部紹介したいと思う。

中尾:デンマークは日本と比べて簡単に自分の意志で仕事を休むことができると聞きました。

職場によっては休みが多くて成り立たないこともあるそうなのですが、

どのように職員のモチベーション管理をしているのですか?

マウヌスンさん:モチベーション管理はとても大切なことです。

私の部屋や会議室を見てもらったら分かるように、全てオープンなスペースにしています。

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まずは、職員の声を聞きます。そして一緒に物事を作っていくようにしています。

職場の意思決定にできるだけ関与してもらうのです。

そのことで自分の誇れる職場、自分の場所という認識を持ってもらえるようにしています。

中尾意思決定において、意見が食い違う時に年齢や職位の差によって片方の意見が押し通されるということはないのですか?

マウヌスンさん:ありません。

私達は同じ床の上に立っています。

ずいぶん昔にはあったでしょう。

しかし、今はお互いの立場や専門性を認め合い話し合うことができます。

中尾:そこでもまず、相手の声に耳を傾けるということが大切ののですね。

では、入居者さんと信頼関係を築くためにはどうすれば良いと思っていますか?

マウヌスンさん:簡単なことです。相手をリスペクトすることです。

敬意を払い付き合うように職員にも言っています。

中尾:施設を案内してもらったのですが、完璧に見えました。私もここだったら入居したいと思います。

それでも課題はあるのです?

マウヌスンさん:日本人はネガティブね!

今、この状態は私がこれまでベストを尽くして職員と一緒に創り出した場所です。

日々の中で、小さな問題はありますが、上手く機能していると私は思っています。

デンマーク人もネガティブな感情を持つことはありますが、

何事も最初に良いことから伝えるようにしています。

悪いことから伝えると自分も相手も「これからどうしていこうか?」

という気持ちを持てなくなってしまいます。

まず前向きに捉え、考えることから何事も始まります。

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他にも様々な質問をしていきましたが、即答でビジョンや想いを語る姿をみて感動しました。(※写真はセンスをプレゼントして喜ぶマウヌスンさん)

日本と環境は違えど、人と人との向き合い方などで学んで活かせる部分は大いにありました。

今日はいよいよ知的障がい者作業所に視察です。

しっかり良い所を吸収してきたいと思います。

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